●お目に掛かれて光栄です。


先日、視覚障害者のサポートを行うボランティアグループ代表の和波その子さんがお亡くなりになりました。


享年95歳。

 

和波さんのご子息は、世界的なバイオリニスト和波孝禧氏です。

 

和波さんの活動の原点は、全盲で生まれていらした孝禧さんです。

 

和波さんのアカンパニー・グループは、

全国から上京する視覚障害者の東京都内及び近郊での外出介助を目的として、

昭和60年(1985)11月に発足したボランティア団体です。

 

 

光栄なことにうちのオフィスのお近くにお住まいだったので、

何度かお目に掛かったことがあります。

 

それはそれはお綺麗な方で、いつも御髪を綺麗に整えられメイクもきちんとしていらして、

知的で教養がおありで、いつも凛とされた本当に素敵な方でした。

 


私の実家はオフィスからほど近く、

震災の時もいきなりの大きな揺れに実家の親が心配になり、全てを投げ出して直ぐに走りました。 

和波さんはお1人でお住まいだったので、その前に様子を伺いに慌てて立ち寄ったところ、

「私は大丈夫です。どうぞ行って差し上げて下さい。」と、

あの揺れの中で大変落ち着いたお声で仰ったのがとても印象的でした。



あの時、そのお声の向こう側に、長い人生を掛けた人の経験の深さや重さ、強さを学んだ気がしました。

 


バイオリンの楽譜にひとつひとつ点字を付けられたのも和波さんです。

ヘレンケラーとも面識がお有りで、受賞もされている立派な方です。


書籍もいくつか出していらして、

亡くなられるほんの数日前に最後の一冊を出版されました。


 

和波さんはボランティアについてこう残していらっしゃいます。

 

「自分の内心の声に従って、見返りを求めず、相手を尊重し、対等の立場で、

責任を持って、相手に、又はその場に必要な事を行う人、又はその行為」

 

 

こうしたボランティア活動を続けられる一方で、

「皆がお互いに助け合い、気を付けあう世の中ならこういうボランティアは要らないのよ。」と

その日が来ることを願っていらしたそうです。

 


直接ゆっくりお話をさせて頂く機会も殆どなかったのがとても残念ですが、

和波さんから学ばせて頂いたこと多かったと思います。




”生き抜く”ということを私に教えて下さったのも和波さんです。




こんなにご立派で素敵な女性がいらしたことをお伝えしたくて、少し書かせて頂きました。



お目に掛かれたことをとても光栄に思います。




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